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学術目的とは
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シャチは、水産庁の1993年の資源評価で希少種に分類され、現在まで学術目的以外の捕獲は許可されていない。
では、この「学術目的」とは何をさしているのか。私たちはいま現在、その規準が存在するということを知らない。
一方、ワシントン条約においては、希少な動植物に関して3つの分類を行っており、Iに該当する種について、条約2条(基本原則)に厳重に規制を必要とするものとして、例外的な場合(商業目的でない)以外の取引を禁じている。
2004年、これに属するインドゾウの輸入が九州のクマ牧場に対して許可された後、保護団体の指摘で撤回されるケースなど、これまでの日本における規準の判断はあいまいである。
シャチは、野生動物あるいは絶滅に瀕する動植物の法令を扱う環境省の管轄ではではなく、水産資源の管理を行う水産庁の管轄であることも問題を複雑にしている。希少な生物を「学術目的」で捕獲するというのであれば、少なくとも、どこで、一体誰がどのような目的で判断したのか、事前にその根拠を公開すべきである。そして、その規準には、その種の野生における存続に資するものであるかどうかがまず最初に問われるべきであろう。
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水産庁の見解
「学術目的」の意味
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水産庁の担当者(当時)は、「今回の捕獲は学術研究の目的で実施されたもので、6年前の1991年に国内の5水族館から研究計画書を添えた捕獲許可申請が提出され、その内容を水産庁内の専門機関関係者によって審査・検討した結果、年間5頭までの捕獲を許可した。
研究内容は、シャチの生理・生態・習性を調べ、究極的には繁殖を目的とするもの」と説明。また、「転売はあり得ない」としながらも、「ブリーディング・ローン(繁殖のための貸出し)の可能性は否定できない」とした。
しかし、後日判明したことでは1991年当時、小型鯨類に関する水産庁内の専門機関の最高責任者は、シャチ捕獲について許可を出していなかった(捕獲許可申請があったことすら知らなかった)。また、6年前に5水族館から提出されたはずの「研究計画書」は、関係者ですら存在を知らず、水産庁も公表を拒否したことから、実際には存在しないか、存在したとしても計画書の形をなしていないズサンなものであったと思われる。また、5頭のシャチは総額1億数千万円で取引され、集客に利用されたことは改めて指摘するまでもない。
1997年の捕獲個体5頭のうち、すでに3頭を死亡させたという事実も含め、人工的な環境での飼育がどれほど野生シャチの生態研究に資するのか、冷静に、真剣に再考すべきであろう。
生物多様性国家戦略を1993年にいち早く批准し、水産基本法で「生物多様性保全」をうたい、科学的な根拠で持続的に利用すると豪語している日本がこのように不純な動機で世界の共有財産というべき希少な動物を捕獲することに強く反対したい。
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