捕獲されたシャチ、最後の一頭が死亡

名古屋港水族館で飼育されていたメスのシャチ「クー」が、9月19日午前7時55分に死亡した。

報道記事
asahi.com--- シャチの「クー」死亡 24時間看病実らず
毎日.jp--- シャチ:名古屋港水族館の人気者「クー」死ぬ
中日新聞--- 名港水族館のクー死ぬ 闘病59日、トレーナー見届け

名古屋港水族館の公式サイトでもクーの死亡が発表されている。
http://www.nagoyaaqua.jp/aqua/topi/20080919/index.html

このシャチは、私たちがこのSHA-CHI.JPで取り上げてきた問題、12年前の「学術目的」名目で捕獲された5頭のシャチの最後の一頭であった。

coo
報道や名古屋港水族館の発表では、その損失がどれだけのものであるかは伝えらていない。
しかし、このサイトで紹介し、ビデオ記録でも見ることができるように、この学術目的捕獲によって、希少な野生のシャチの一つの群れが人の手によって壊滅されたのである。


撮影:1997年2月 編集:2007年2月 Youtubeで関連動画を見る
※リンクを設定する場合はこちらをご参考に


この捕獲では、母系社会であるシャチの群れにおいて核となる成獣のメス、しかも妊娠中と思われるメスが奪われた。
小さな赤ん坊とともにその妊娠中のメスは捕獲後間もなくして死亡してしまった。2004年には、まだ若いオスの個体が死亡。残された若いメスの二頭のうち、一頭は昨年の同日、9月19日に死亡。そして、最後の一頭、群れの種を存続できる最後の希望が消え去った。
*「5頭のシャチ」参照

「回復にいたらず残念。シャチの排卵の時期など、生殖の研究は前進させることができた」という成果はいかばかりのものか。そもそも個体の維持ができずに生殖・繁殖が可能なのか?
大いに疑問を感じざるを得ない。

群れの壊滅という大きな犠牲の下に行われた「学術目的」捕獲について、どれほどの成果があったのかを改めて問うべきであろう。
*「学術研究はシャチのためか」参照

学術目的捕獲の許可を行った水産庁にも見解を問いたい。
また、このことによって、関係機関の経済的利益を優先させ、さらなる捕獲が促進されることはあってはならない。

クーが「最後の一頭」でなければならない。


名古屋港水族館
http://www.nagoyaaqua.jp
〒455-0033
愛知県名古屋市港区港町1番3号
TEL:(052)654-7080
FAX:(052)654-7001

和歌山県太地町
http://www.town.taiji.wakayama.jp/
〒649-5171 和歌山県東牟婁郡太地町大字太地3767-1
電話:0735-59-2335 Fax.:0735-59-2801

名古屋市政へのご意見
https://koe.city.nagoya.jp/index.php

愛知県政へのご提言
http://www.pref.aichi.jp/koho/teigen/teigen_bako/form/index.html

農林水産省
ご意見・お問い合わせ窓口 総合窓口
https://www.voice.maff.go.jp/maff-interactive/people/ShowWebFormAction.do?FORM_NO=4

ご意見・お問い合わせ窓口
http://www.maff.go.jp/j/apply/recp/index.html
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Comments

CHIBINEKO | 2008/09/22 06:33 PM
クーの死の影響

太地町の議会事情を伝えてくれている美熊野政経塾のサイト http://park.geocities.yahoo.co.jp/gl/mikumanoseikeijuku/view/200809

によれば、クーの死が太地の「くじらの博物館」に与える影響は大きいようだ。
それにしてもシャチ1頭の評価額が1億5千万円とは。
ビジネス的に見ても、相当リスクの高いものだと思うが、それでも予算が執行されるのは、"公営"のためか。

シャチを飼育するために、大規模な改修を行い、大きなプールをつくった名古屋港。人気があったと言え、このコストが簡単に回収されるとも思えない。
図式的には、太地の「くじらの博物館」を支えていた名古屋港水族館に用いられる公的資金の投入が途絶えることで、従来のバランスが崩れることになる。
「くじらの博物館」のみならず、
名古屋港水族館の来客数もクーの死によって減ることになれば、減収となり、多大なコストの回収に問題が生ずるはずだ。

倫理や動物保護という観点だけでなく、ビジネスや公的資金の使い方という点から見ても、見直しを図って欲しいものだ。

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